毎月定例で開催している読書会のご案内です。

使用する本は『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』です。本書を用いた第15回目の読書会となります。

読書会で扱う本は、自分が深く読み込んでいるものがいいと思います。本書は私が翻訳を手がけています。翻訳は究極の精読と言われるように、長時間、深く関わった本です。原書を読んでぜひ日本で紹介したいと思って出版社に企画を持ち込んだこともあり、思い入れのある本です。そのため、私がファシリテーターを務めるこの読書会で扱うのに適していると考えて選んでいます。

認知症についての本ではありますが、介護職や社会福祉に関わる方々だけでなく、様々な職種の方が参加されています。話題もそれぞれの日常生活に照らして考えていきますので、認知症についての知識がなくても大丈夫ですのでご安心ください。

参加者には長年参加されている常連の方もいれば、初参加という方もいらっしゃいます。人数はその時々で変わりますが、多い回でも十数名ですので、お一人おひとりとゆっくりお話ができる規模です。少ない場合は5、6名ほどのこともあります。毎回連続して参加しなければいけない類のものでもないですし、数か月ぶりに参加される方もよくいらっしゃいます。途中参加や途中退出も自由で、ある程度人数が揃ったら開始する、かなりゆるい感じの進行です。

登場する話題について考えながら読み進めていくため、毎回読むのは数ページ程度です。中には1ページも、場合によっては1行も進まないこともあります。読み進めることよりも、職場や家庭を離れて語り合える、安心できる場所であることを大切に考えています。

前回の読書会では、安全の問題について具体的な事例を学びました。怒りの感情を相手が表現している場合にどう対応しているか、また、認知症のために性的に「不適切な行動」がある場合についてどう考えるかなど、参加者のみなさまからお話を伺いました。こちらの記事からレポートをご覧いただけます。

今回は、91ページの「共にいることと共感」から読んでいきます。誰かと「共にいる」と感じられた経験やその理由、逆にそう感じられなかった経験やその理由について、お話を伺っていければと思います。

初めての方も、現場の方々との情報交換を兼ねて、どうぞお気軽にご参加ください。本をお持ちでない方も、こちらで読み上げるので大丈夫です。これまでのレポートも、こちらの記事ですべて公開しています。

主催は本書の版元のブリコラージュさまですので、お申込は直接下記の宛先までメールにてお願いいたします。当日のZOOMのご案内を差し上げます。

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『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』第15回読書会

日時:12月8日(木) 19時30分から21時ごろまで

お申込: brico@nanasha.co.jp

会費:無料です。どなたでもご参加いただけます。

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ご都合のつく方は、ゆっくりお話いたしましょう。ご一緒できるのを楽しみにしております。

寺田真理子